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H.I.S.イタリア 特派員記事


イタリアの各地の特派員からの最新イタリア情報
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アマルフィコーストのスローフード&スローライフ

皆さんにアマルフィコーストならではのスローフード&スローライフをご紹介します。

日本で「スローフード&スローライフ」という言葉がよく使われるようになった頃、私は既にイタリア生活に突入しており、こちらにいらっしゃる日本のお客様から「ここの生活こそ本当にスローフード、スローライフだね。」と伺うことが何度かありました。
アマルフィコースト周辺には、段々に広がる土地に各自の畑を作ったり、豚を飼育したりして暮らす農業に携わる人が多かったり、勤め人でもオフィスやお店を午後13時頃から16時頃までクローズして自宅に戻って家族と昼食を食べ、少し休憩をしてから再び仕事に戻ったりする人もいます。一昔前のイタリアの雰囲気が残っているのです。夜仕事が終わりちょっぴり一休みをすると、その後は友人や近所の人々と世間話をするために、街の大広場に繰り出してお喋りを楽しんむ人もたくさんいます。そんな暮らし方が「スローライフ」なのでしょう。

●リモンチェッロはもともと各家庭の自家製酒●
アマルフィコーストのスローフード&スローライフ_b0091227_2451912.jpgアマルフィコーストの特産物の一つにリモンチェッロというレモンの皮と果汁に純アルコールと砂糖を加えただけの食後酒があります。

アマルフィコーストのスローフード&スローライフ_b0091227_24378.jpgアマルフィコーストの気候と段々畑はレモンの栽培に適していて、今でも道を歩くと多くのレモン畑を目にします。

豊富にあるレモンをこの土地の人々は料理に使うだけでなく、お酒にするようになりました。各家庭のマンマが自家製でこのリモンチェッロを作り、訪れるお客様に食後もてなすようになってから、今から数十年前に旅行者の間で評判になりお店で販売するようになったのです。
今でも、リモンチェッロだけでなくハーブを使った自家製酒を作る家庭も多く残っていて、それぞれの家庭のちょっとした味の違いやそれぞれのマンマのちょっとしたこだわりがとても興味深いです。
レストランに行った際は食後にリモンチェッロを注文してみて下さい。食後酒というだけあって、消化作用を持つのでイタリアンでちょっと重くなった胃もスッキリ!!

リモンチェッロのオススメ店
プロフーミ・デラ・コスティエラ(Profumi della Costiera)
Via Trinita, 37
84010 Ravello (SA)
ラヴェッロ中心部からヴィラチンブローネに向かう通り(トリニタ通り)沿い
ホテル・ジョルダーノから徒歩数分の左手にあります。

●オーガニック野菜●
私もバジリコやミントなどのハーブ類は家庭で栽培しています。トマトサラダ(Insalata di Pomodoro)には家庭栽培のバジリコを利用したりズッキーニを素揚げにしてバルサミコ酢とミントを加えたスカペーチェ(Scapece)などを作ったりします。
調理の途中で庭に出てみずみずしく育ったハーブを摘む瞬間は何だかとっても幸せになるものです。
アマルフィコーストのスローフード&スローライフ_b0091227_2524286.jpg私達のホテルにも自家菜園があり、シェフは毎日この畑に降りて、旬の野菜やハーブ、そして飾り付けに使う花草などを摘んでいます。

アマルフィコーストのスローフード&スローライフ_b0091227_254407.jpg化学薬品を使っていない野菜はやはり小さな虫がたくさん付いています。摘んできたばかりのキャベツを洗っていて驚くほどの数の小さな虫が出てきて鳥肌が立ったことがあります。でも、そのキャベツを口にするとキャベツの味がしっかりしてとても美味しいのです。シェフとこの虫の話をしたところ、「美味しい野菜は虫だって美味しいと思うんだよ、見た目は化学薬品を使って虫一ついない野菜の方が良いけれど、体には虫を一つくらい食べちゃう方が化学薬品を気付かず食べるよりよっぽど良いよ!」と言うコメント。まさにその通り。これこそがスローフード&スローライフ。

先日ホテルにいらしたお客様にも、大好きなコロナビールにホテル自家栽培のレモンのスライスを添えたところ、「レモンの味がとっても美味しくて、コロナがより美味しく感じるよ。しかも、この景色を見ながら飲むと本当に美味しいなぁ。」と笑顔でおっしゃっていたのが印象的でした。

●ロバが荷物運び屋さん●
アマルフィコーストを歩いていると、ロバに遭遇することがあるかもしれません。一目見ると馬ほどの大きさだけれど、何となく馬がもつ杞憂さが薄く、ちょっぴり間抜けそうな雰囲気をかもし出すのがアマルフィコーストで一生懸命仕事をしているロバたちです。
アマルフィコーストは狭い道や坂道がたくさん。もちろん、車の通れない路地も多くあって、昔から人や重い荷物を運ぶのにロバを使っています。
アマルフィコーストのスローフード&スローライフ_b0091227_2574188.jpgアマルフィコースト全体が自然と人間の共存を目指しています。便利を追求するためだけに自然を壊したり、近代的な建物を作ったりしないように多くの規制を設ける姿勢を保っています。
そんなわけで今でもロバは人間の大事な仕事のパートナーなんです。


「車が入れない通りが多い」ということからも想像できると思いますが、アマルフィコーストは予想以上に歩く機会が多くなるので、なるべく歩きやすい靴を選ばれることをオススメします。

ぜひ、アマルフィコーストの澄んだ空気とあちらこちらから聞こえてくる鳥のさえずりに耳を傾けて、「何もしない贅沢・自然を満喫するのんびりした休暇」を楽しんでみてはいかがですか?
by his-news | 2007-06-22 03:01 | YUMI.T
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